私は手間だけ提供・もらった夏みかんがマーマレードとオランジェットになるまで

節約
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いきなりですが、毎年2月、我が家に「口が曲がるほど酸っぱい夏みかん」がどっさりやってきます。今日は、15年続いている、マーマレードとオランジェット作りの話です。

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先生の庭の、夏みかんの木

間引きされた硬い夏みかん3個

始まりは、お世話になった女医の先生のお庭でした。
私がカウンセリングの勉強をしていた場所を、無償で提供してくださっていた方です。私はのちに、その団体の理事を10年務めました。

そのお庭に、大きな夏みかんの木がありました。

バレンタインの時期、たわわに実り始めた夏みかんは「間引き」をします。そうしないと、収穫のときに実が大きく育たないのだそうです。間引いた実は熟れていないので、身が締まってとにかく硬い。食べられますが、口が曲がるほど酸っぱい。木の主である先生も食べません。

なので自然に、私がマーマレード係になりました。それが15年続きました。

たわわに実った夏みかんの木(今お世話になっている別のお宅)

先生は、96歳で亡くなられました。
先生の庭からは頂けなくなりましたが、実は夏みかんは、訪問先や公園などでもたわわに実っています。
(写真は別のお宅の木です)
どのお宅も事情は同じで、「ください」と言うと快く頂けます。公園や公団に実っている果実は採って良いそうで、偶然採取している横を通りかかって、その場で頂いたこともあります。

 

まず、包丁を研ぐところから

細く千切りにした夏みかんの皮

無農薬の硬い夏みかん。作業の前に、必ずやることがあります。包丁を研ぐこと。これをやるとやらないとでは、作業時間とあとの疲労が全然違います。

包丁で十字に切り目を入れて皮をむき、その皮をなるべく細く、薄く千切りにしていきます。硬いです。
もらった当日か翌日ならアクが少ないので、なるべく早く取りかかるよう心がけています。千切りにしたら、できれば1日水に浸します。

3回ゆでこぼす・上品に仕上げるコツ

鍋いっぱいの夏みかんの皮を煮ているところ

翌日から煮ていきます。
私の場合は、最低3回ゆでこぼします。これが上品に仕上げるコツ
1回で終わらせて作った年は、本当に苦く大雑把な味に仕上がって反省しました。失敗です。


料理は、小さな手間をかければかけるほどおいしくなります。

ちなみに2回目のゆで汁は、捨てずに汚れ落としのワックス代わりに使えます。
理想は、薄く切った皮が透けるくらいになることです。

材料と会話しながら煮る

ここからが本番です。皮を絞って、砂糖と混ぜて煮ていきます。皮から水が出てくるので、水は加えません。

白いワタとタネは捨てません。別の鍋で煮て、濾して、ペクチン(とろみの素)を取ります。果肉には砂糖をまぶして一晩置いて、別に煮ておきます。3回ゆでこぼした皮とこれらを合流させて、ポタポタと垂れるくらい、半分になるまで煮詰めていきます。
冷めると固くなるので、この程度で止めるのがコツ。

煮ている間に味見をすると、口が曲がるほど苦いです。でも、失敗ではありません。
煮詰めて冷ますと、あのほんのり苦いマーマレードになるのです。

お砂糖は材料に対して1:1くらい。みかんの酸味や硬さで変えます。2月の上旬にもらうか下旬にもらうかでも状態が違うので、材料と会話しながら作ります。

砂糖そのものには、こだわりはありません。レシピ本には必ず「グラニュー糖」と書いてありますが、気にしません。普通のお砂糖は精製度が低いぶんアクが多く出ますが、丁寧に取っていきます。もっとも、夏みかんからも延々とアクは出ます。
アクもご馳走と思って、適当なところで終わらせます。1年かけて貯めたスティックシュガーは、ここで出番を迎えるわけです。

焼酎のお供と、皮の変身

実は、もらった夏みかんが全部マーマレードになるわけではありません。
これだけ酸っぱいと——焼酎割りのお供に抜群なのです!

そして中身を絞ったあとには、皮だけが残ります。
これが、オランジェットに変身します。

2週間、部屋いっぱいのオランジェット

紙の上に並べて乾燥させる夏みかんのピール

オランジェットの手間は、マーマレードとちょっと違います。皮の外側の硬い部分をピーラーで削ぎ、内側の白いワタもできるだけ薄く削ぎ落とします。これをやるほど、あの綺麗な透明で上品なオレンジ色に仕上がります。お砂糖で、透明になるまでコトコト。
焦げに注意です。

煮上がったら、ツルツルのキッチンペーパーに重ならないように並べて、自然乾燥。
最低2週間かかります。きちんと水分を飛ばさないと、くっついてしまいます。
2週間ならしっとり、1ヶ月ならしっかりした仕上がり。お好みです。

つまり1ヶ月くらい、部屋に皮が広がった状態になります。ちょっとうざい(笑)。

ちなみに、下に敷いている紙。実はコピー用紙の包装紙です。あの包装紙は、水に濡れても大丈夫なように内側がコーティングされています。だから、オランジェットを乾かすのにちょうど良いのです。この包装紙の便利さは、それだけで1本記事が書けるくらいなので、また改めて。

バレンタインのチョコがけ

チョコレートをつけた夏みかんのオランジェットチョコがけにしたのは、2月に頂くので、バレンタインに渡すのにちょうど良かったからです。チョコレートは、スーパーで売っている安い板チョコでOK!

そして意外なことに、マーマレードよりオランジェットの方が人気です。
マーマレードはヨーグルトやトーストと食べる場面が限られますが、オランジェットはそのまま食べられます。
96歳の先生からも言われていました——

         「マーマレードはいらないわ。お菓子を頂戴」

まとめ・私は手間だけ提供

カゴいっぱいに収穫された夏みかん

夏みかん3〜4個で、だいたい鍋いっぱいになります。
以前は毎年3回転、10〜15個ほど煮ていました。
最近は手の力がなくなって、終わったあとに手や指が痛くなるので、1回転4〜5個で終わらせています。

窓辺に並んだ夏みかんマーマレードの瓶

作ったものは、自分の食べる分以外、全部あげています。
みかんも砂糖も、ほぼ頂きもの。

     私は、手間だけ提供なのです。

もらう→ためる→作る→おすそ分け。この循環が、私ののらりくらり暮らしの、ちょっと自慢の風景です。

※公園などの果実の採取ルールは地域によって異なります。確認してからどうぞ。


【書いた人】
のらりくらりゆる〜く生活のストレスを排除しながらプチ節約をして、介護職でもひとりでも20年で住宅ローンを一人で完済。アラ還でFIREに辿り着いたりすねえです。

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