スーパーで手前を取る理由・「賢い買い物」の正体を考えてみた

節約

スーパーの棚には、手前に賞味期限の短いものが、奥に長いものが並んでいます。
牛乳やゼリーの棚。賞味期限のラベルが並んでいる
同じ商品でも、手前と奥で日付が違うのを見たことはありませんか。
「奥から取るのが賢い買い物」——主婦の間では、よくそう言われます。生活の知恵として、あちこちで語られてきました。

でも、それってどうなんでしょう

大抵の場合、買ったものは何日かで使い切ってしまいます。わざわざ賞味期限の長いものを選ばなくても、手前の、期限の短いもので十分間に合うのではないかと思うのです。
パッケージに貼られた賞味期限のラベル
それでも、私自身、スーパーで手前と奥を見比べてしまうことがあります。同じパックされた商品なのに、賞味期限が長い方が、なぜか新しくて新鮮なもののように思えてしまう。人間の心理というのは、不思議で面白いものです。
よく見ると、パッケージにはっきり「賞味期限 26.8.31」というラベルが貼ってあります。数字を見比べている自分に、ふと気づくのです。

割引シールにも、二種類の顔がある

期限まであと1〜2日の商品に10%引き、20%引きのシールが貼られると、「まだ食べれるじゃん」「変わらないわよ」と、喜んでそれを取っていく人がいます。
一方で、値段が同じで並んでいれば、日付の遠い方を「私って賢いでしょ」という顔をしながら取っていく人もいます。
——結局、同じことなんですけどね。

我が家は、まとめ買いをしません

スーパーの精肉売り場
我が家には、大きな子供もいなければ、食欲旺盛な人もいません。だから、カゴいっぱいに積み上げて買うことはありません。
やっぱり安いに越したことはないので、特売の大きなサイズのお肉を買うことはありますが、家に帰ったら小分けにして冷凍し、少しずつ食べきる生活をしています。
冷凍してしまえば、賞味期限もへったくれもなくなります。大事なのは、いかに上手に、全部使い切るかというところだと思っています。
たとえ賞味期限がついていても、その日を過ぎたからといって、昨日食べられたものが急に明日食べられなくなるわけではありません。特に、封を開けていなければ。
逆に、封を開けてしまえば、どんなに新鮮なものでも、保管の仕方が悪ければ、次の日には食べられなくなります。生のお魚を、冷蔵庫に入れずに外に置いていたら——それは、賞味期限がどうこうという話ではありません。

賞味期限と、消費期限は、別物です

納豆や豆腐が並ぶ棚
ここで、栄養士として一つだけ整理しておきたいことがあります。
「賞味期限」は、おいしく食べられる目安です。過ぎてすぐ食べられなくなるわけではありません。
一方、「消費期限」は、安全に食べられる期限です。お肉、お魚、お惣菜など、傷みやすい生ものについているもので、こちらは過ぎたら食べないほうがいいものです。
同じ「期限」という言葉でも、中身はまったく違います。この違いを知っているだけで、食品との付き合い方が、少し変わってくると思います。

みんなが奥から取ったら、どうなるか

もう少し、大きな話をさせてください。
もし、みんなが揃って奥から取っていったら、どうなるでしょうか。手前の、賞味期限の短いものが、どんどん残っていきます。
丁寧な暮らしや、エコな生活をされている方々もいますが、そういう方々を卑下したり、攻撃したりするつもりはまったくありません。それでも——手前に残ったものは、割引されても売れ残れば、いずれ廃棄物になっていきます。
物価が上がり、値上げが続くと言われる時代です。経済を回す、消費を良くするという意味でも、商品をきちんと回して、無駄を残さないことは、大切なのではないかと思っています。もちろん、自分の家でも、買ったものは残さず、きちんと食べきるように心がけています。
だから私は、特別な理由がない限り、いちばん手前の、賞味期限の短いものを取るようにしています。

大げさなことはできないけれど

私は、積極的にボランティア活動や寄付をするタイプではありません。ベルマークを集めたり、献血をしたり——もう歳で献血はできなくなりましたが、自分にできる範囲のことを、細々と続けてきました。
賞味期限の短いものから消費していくことも、その一つだと思っています。スーパーも助かりますし、廃棄物が少なくなれば、経済も回っていく。これも、私なりの、小さなエコ活動なのかもしれません。

まとめ・私の基準は「清潔かどうか」

考えてみると、私が本当に見ているのは、日付の数字ではありません。
清潔か、不潔か。
栄養士として、そして検査のラボにいた経験から、その商品が傷んでいないか、腐っていないか、清潔に扱われてきたかどうかが、私の判断基準になっています。
どんなに新しいものでも、不潔に扱われていたものは、やはり食べたくありません。反対に、少し時間が経っていても、きちんと火を通して、正しく処理すれば、次の日だってちゃんと食べられます。
以前書いたお茶碗を布巾で拭かない理由も、実は同じ基準から来ています。40年前の卒論から、ずっと変わらない、私の物差しです。
きれいか、汚いか。——この基準は、のらりくらりと暮らす中で、もしかしたら他の人と少し感覚が違うのかもしれません。それでも、この基準のおかげで、無駄にするものも、不安になることも、少なく過ごせているように思います。

※食品の保存状態や取り扱いによって、傷み方は変わります。特に消費期限が表示されているもの、封を開けたものについては、期限と保存方法をお守りください。あくまで我が家の考え方としてお読みください。


【書いた人】
のらりくらりゆる〜く生活のストレスを排除しながらプチ節約をして、介護職でもひとりでも20年で住宅ローンを一人で完済。アラ還でFIREに辿り着いたりすねえです。

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