美容師さんに「はい、80%お白髪になっております」と言われたとき、
私は何とも言えない気持ちになりました。
セルフカラーリングが、そろそろ限界かもしれません
私は髪の毛がとても太くて丈夫です。
若い頃、美容室でカラーリングをしてもらうと、なかなか色が入らなかったり、脱色しようとしても抜けなかったと思ったら、あるタイミングで一気に全部抜けてしまったりと、トラブルが絶えませんでした。
美容師さんが焦って謝ってくることもありましたが、髪は伸びてくるので、そこまで怒ったことはありません。
それでも、時間がかかる割に思い通りにならないことが続き、それが自分でカラーリングをするようになったきっかけでした。
ただ、白髪が増えてくると、セルフカラーリングにもムラが出てきて、だんだん無理が出てきました。
洗面台がシミだらけになる、地味な悩み

以前、洗面台を交換した話を書きましたが、
そのとき軽くて取り付けやすいプラスチック製のボウルを選びました。ところが、これが誤算でした。陶器なら気にならなかった毛染めの垂れが、プラスチックだとシミになって残ってしまうのです。
しかも私が使っているのはジェルタイプの透明な染料で、ついた瞬間は色がついたことに気づけず、後から酸化して茶色く変色してきます。気づいたときにはもう手遅れで、シミになっていることがよくありました。こうしたことも重なって、自宅で染めるのがだんだん難しくなってきました。
千円カットを卒業して、近所の美容室へ
住宅ローンを返済していた頃は、職場近くの1,000円カットに通っていました。
ローンが終わったあとは、当時職場の馴染みだった美容室に通っていたのですが、通うだけで時間の無駄になる距離になり、昨今の物価高で値上げもあり、割に合わなくなってきました。そこで自宅から気軽に行ける美容室を探し、何軒か試したあと、今の美容室に定着して1年が経ちます。
担当してくれているのは、もし息子がいたらずっと年下になる、20代の若い男性美容師さんです。今どきの、細くてつるんとした雰囲気の方ですが、好感度はとても良く、この1年ですっかりベテランのような風格が出てきました。
「80%お白髪になっております」

実は、60歳の退職のタイミングで白髪染めをやめて、白髪のままの見た目で「もう歳だから」と周りに引退を納得させようという計画を立てていました。ところが周囲に反対されてしまい、65歳までは染めながら過ごすことに決めていました。
そんな中、カットのときに
「私、だいぶ白髪増えちゃったよねぇ、結構ひどいよね?」と聞いたところ、
若い美容師さんが「はい、80%お白髪になっております」と答えてくれました。
丁寧な言葉を選んでくれたのだとは思いますが、パーセンテージまで示されると、なんとも複雑な気持ちになるものです。
自分でも薄々分かっていたことを、あからさまに突きつけられた気分でした。
父も真っ白な白髪だったので、似たんだなとありがたく受け止めることにしました。
白髪ぼかしメッシュに挑戦
そこで最近SNSやYouTubeでよく見かける「白髪ぼかしメッシュ」に挑戦することにしました。全体を一度ブリーチしてから色を入れる技法で、3時間ほどかかります。
11月に1回目をやってもらったときは、なかなかきれいに仕上がりました。
お値段は16,500円。住宅ローンを払っていた頃の1,000円カットで換算すると、16回分という、なかなかの金額です。
2回目は、イメージと違う仕上がりに

それから半年後の6月、白髪がまた増えてきたので入れ直してもらうことにしました。ところが出来上がったものは、イメージと違うものでした。
美容師さん自身も「あれ、ちょっとイメージ違いましたね」と気づいたようです。
1週間以内なら無料でやり直せる保証があったので、その場ですぐにリペアしてもらうことに。朝9時半に入店し、店を出たのは14時半。5時間がかりでしたが、それでもイメージ通りにはならず、少しがっかりしながら帰宅しました。
翌日、鏡を見ると、左の生え際にまったく色が入っていないことに気づきました。
以前の美容室では、額の周りにラップをして丁寧に生え際まで塗ってくれていたのですが、今回はそこまで丁寧ではなかったようです。
気づいた、世代間ギャップ
ここで一つ、気づいたことがあります。若い世代にとって、ブリーチしてメッシュを入れるのは純粋な「おしゃれ」です。でも私たちの世代にとっては、白髪を目立たなくするための、いわば実用的な目的があります。だからこそ、一番目立つ生え際に白髪が残っているというのは、私たちにとっては何のために美容室に行ったのか分からなくなるほどの大問題なのです。
おそらく20代の若い方には、この感覚はなかなか伝わらないのだと思います。
61年の人生で、初めてのリペア連続

もともと感じの良い美容師さんだったので、白い部分が生え際に残っていることを電話で伝えたところ、時間を作ってくれて、翌日の夕方にもう一度お店へ。指差しながら「ここ、ここです」と伝えると、「本当に染まっていないですね」と、もう一度リペアしてくれました。
61年間、美容室でやり直しをしてもらったことなど一度もなかったのに、それも連続で経験することになるとは思いませんでした。
カットは抜群、それでも心が揺れる理由

不思議なことに、カットの技術だけは抜群です。
6週間経っても型崩れせず、形がきれいに保たれます。
若いだけあって、新しい技術は学んでいるのだと思います。ただ、私たち世代が白髪染めに何を求めているかは、私が言葉にしない限り、なかなか汲み取ってもらえない様子でした。
かといってベテランの美容師さんに頼むと、今度は昔ながらの髪型になってしまい、1ヶ月もすると膨れ上がって不満な状態になることもあります。個人店なら美容師さんの裁量で細やかに対応してもらえますが、チェーン店だと決められた枠の中での対応になりがちです。
先日の6週間目は、カットだけをこの若い美容師さんにお願いしました。後ろ姿の写真も撮ってもらいましたが、手触りも毛量の調整も良いのに、なんとなく違和感が残ります。千円カットを卒業して、これからは少しお金をかけていく必要があるとは思いつつ、今になって、千円カットにはそれなりの良さもあったと思うのです。技術はまあそれなりですが、気軽にすぐ行けて、気になるところがあればすぐにちょっと直してもらえる。時間も短く、値段も安いので、気負わずに通えます。値段が値段だからこそ、こちらの期待値も自然と低くなり、仕上がりに不満を感じることがほとんどありませんでした。千円だから、気に入らなければまた行けばいい——そう思えることも、気楽さにつながっていたのだと思います。
白髪はまた根元から伸びてきているので、6週間後にはまたどこかの美容室に行かなければなりません。この若い美容師さんに続けてお願いするか、新しいお店を探すか、今も心が揺れています。
※美容室でのサービス内容や仕上がりの感じ方には個人差があります。あくまで私自身の体験としてお読みください。
【書いた人】
のらりくらりゆる〜く生活のストレスを排除しながらプチ節約をして、介護職でもひとりでも20年で住宅ローンを一人で完済。アラ還でFIREに辿り着いたりすねえです。


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