後ろ姿は見られている・6週間に1回、髪を切りに行く理由

美容

「後ろ姿を人に見られている」なんて、
若い頃はあまり意識したことがありませんでした。

カラスの濡れ羽色、と言われた頃

黒髪の後ろ姿のイラスト
若い頃の私の髪は、いわゆる「カラスの濡れ羽色」でした。
真っ黒でつやつやとして、美容師さんに「何か塗ってますか?」と聞かれたこともあるくらいです。特別なお手入れをしていたわけではないのに、髪質だけで褒められる——今思えば、贅沢な時代でした。

当時は、後ろ姿のことなど考えたこともなく、前から見た自分の顔や表情ばかり気にしていました。鏡に映る自分しか、自分ではないと思い込んでいたのです。

勝間和代さんの「後ろ姿論」で、習慣が変わった

カレンダーのイラスト
その考え方が変わったきっかけは、勝間和代さんの本でした。
「人は、自分の後ろ姿を自分では見ることができない。でも、後ろを歩く人には、ずっと見られている」というような話です。
これを読んでから、妙に納得してしまって、それ以来、6週間に1回は髪を切りに行くという習慣がすっかり定着しました。

自分では気づかない後ろ姿こそ、他人からは一番よく見えている部分。
だったら、そこを整えておくのが一番の身だしなみだ、と思うようになったのです。
それからは、美容院の帰り際、鏡を後ろに向けてもらって、後ろ姿を確認するのが習慣になりました。

ローン返済時代は、職場隣の千円カット

住宅ローンを一人で返済していた時代は、美容院にゆっくりお金をかける余裕はありませんでした。その頃通っていたのは、職場のすぐ隣にあった、1,000円カットの理容室です。

お昼休みの10分だけ立ち寄って、さっと切ってもらう。前髪だけの日もありました。
1回1,000円という金額が、なんというか、「払っている感覚がない」くらい軽かったのを覚えています。だからこそ、頻繁に通うことに抵抗がなく、結果的に6週間サイクルを守れていたのだと思います。忙しい仕事の合間に、そんな小さな贅沢というか、自分への手入れの時間があったことが、地味に支えになっていました。

そこに通っていた、意外なお客さん

お相撲さんのイラスト
その理容室には、月に2回ほど通う、少し変わった常連さんがいました。ある相撲部屋の親方——元横綱だった方です。お名前はぼかしておきますが、職場の近くにそんな方が通う理容室があるというのも、下町らしい話だなと、当時から思っていました。
順番待ちで隣に座り合わせることもあり、なんとも不思議な縁だなと感じたものです。

「髪切った?」と言われたことがない、という誇り

6週間サイクルを長年続けてきて、気づいたことがあります。私は、周りから「髪切った?」と言われたことが、ほとんどありません。

それは、劇的に変化するタイミングで切っているのではなく、常に整った状態を保っているからなのだと思います。誰かに気づかれる前に、すでに整えてある。
地味なようで、これが一番の理想形なのではないかと、今では思っています。

おしゃれをして褒められるのも嬉しいものですが、誰にも気づかれないくらい自然に整っていることの方が、実は長続きする自信につながる気がしています。
派手な変化より、静かな積み重ねの方が、自分らしいのかもしれません。

ローン完済後、美容院をグレードアップ

美容師さんがカットしているイラスト
ローンを完済してからは、千円カットではなく、きちんとした美容院に通うようになりました。きっかけの一つは、写真です。
ふと自分が写っている写真を見返したときに、後ろ姿のだらしなさが目について、ハッとしたことがありました。忙しさにかまけて、少しサイクルが伸びていた時期だったのだと思います。

それからは改めて、6週間に1回のペースを大切にしています。
前の美容師さんに言われた「切るのはいつでもできる。長くできるうちは、長い楽しみを」という言葉も、今のセミロングを続ける支えになっています。

今日の後ろ姿

美容室で撮ってもらった、今日の後ろ姿

この写真は、今日、美容師さんに撮ってもらったものです。
若い頃のカラスの濡れ羽色とは違いますが、今の私なりに、整えられた後ろ姿だと思っています。

これから65歳でグレーヘアに移行する計画もあるので、この後ろ姿も、また少しずつ変わっていくはずです。
その時々の後ろ姿を、これからも大切にしていきたいと思います。

髪を切りに行くことは、単なる身だしなみのためだけではなく、自分自身と向き合う小さな時間でもあります。
6週間に1回、鏡の前で自分の後ろ姿を確認するたびに、これまでの積み重ねと、これからのことを、少しだけ考えています。

※美容やヘアケアの感じ方には個人差があります。あくまで私自身の体験としてお読みください。


【書いた人】
のらりくらりゆる〜く生活のストレスを排除しながらプチ節約をして、介護職でもひとりでも20年で住宅ローンを一人で完済。アラ還でFIREに辿り着いたりすねえです。

コメント