HSPって知っていますか?「繊細さん」ハイリー・センシティブ・パーソンとは?

「HSP」って聞いたことありますか?最近、テレビや書籍でこの単語を目にするようになりました。
ハイリ―・センシティブ・パーソンの略です。新しい気質のカテゴリーですが、芸能人のロンドンブーツ1号2号の田村淳さんもHSPであることを公表しました。過敏で繊細な特性の「繊細さん」について紹介します。

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HSP「繊細さん」とは?

HSPは日本では「繊細さん」の本(「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる)がとても有名になりました。HPSとは、英語で Highly Sensitive Person(ハイリ―・センシティブ・パーソン)の略で、直訳すると「ひといちばん繊細な人」ということになります。
これはアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士の90年代初めの研究の概念が基本になっており、精神疾患上の概念ではありません。ですから人の気質を表す名称で病気や疾患名ではありません。どういうことかと言うと、男か女か、肌が白いか黒いか、身長が高いか低いかというような生まれ持った特徴ということです。
この研究から全体の20%の人がこの気質を持っており、つまり5人中1人はこの気質を持っているということになります。生存のための能力であるとも言われています。

HSP「繊細さん」の特徴

HSPの気質の方はとても敏感です。周囲の状況に過剰に反応してしまいます。そのため気疲れ易く、精神的にも身体的にも疲労感を持つことが多く、生きづらく感じてしまいます。
レイン・アーロン博士は、HSPには頭文字を取った4つのDOES(ダス)という特性があると言います。

Depth of processing :考え方が複雑で、深く考えてから行動する

人の気持ちや空気を読む能力に長けており、情報を深く処理する人がこのタイプに該当します。
・1を聞くと10のことを予想してして考えて動く。
・知識は広く、調べ物をするとと深く掘り下げることができる。
・お世辞や媚びを見抜いてしまう。
・物事を始めるまでに思慮深く、時間を要する。
・目先の楽しさより、人生や哲学的なものや事柄に興味があり浅い人間や話しを好まない。

Overstimulation :刺激に敏感で、疲れやすい


・大きな音や人混みが苦手である。
・仲間との時間が楽しむが気疲れし、帰宅するとどっと疲れる。
・音楽・舞台・映画などの芸術作品にとても感動して感情があふれてくる。
・些細な言葉に傷ついてしまい、いつまでもずっと忘れられない。
・人からみたら些細と思われることに対して、過剰なほどの驚いてしまう。

Empathy and emotional responsiveness :人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい


・人の失敗や怒りを自分のことのように感じ、傷ついたり、具合が悪くなったりする。
・舞台映画や本などの登場人物に感情移入し、号泣する。
・相手のチョットした仕草や目線、声音等に敏感であり機嫌や思っていることが察知できる。

Sensitivity to subtleties :あらゆる感覚が鋭い


・家電の機械音や時計の音が気になってしまう。
・日光の眩しさや強い光等に強く反応してしまう。
・人のたばこの臭いや口臭で気分が悪くなってしまう。
・カフェインで眠れなくなったり、添加物に敏感に反応する。
・肌感が鋭く固い素材やタグ等に敏感である。

これらに当てはまる人はHSPと言われています。敏感で気疲れしやすいがために、一人の時間がぜっていに必要な人や、子供の頃に親や先生に「人見知り」「こだわりが強い」と言われた人もHSPの可能性が高いです。この逆に4つのうちに1つでも当てはまらない人はHSPではないと定義されています。

HSP「繊細さん」のセルフチェック

上にも記したようにHPSは病気ではありません。生まれ持った特徴です。ですから、男性女性と同じように後から帰ることはできないのです。
以前は、アスペルガー症候群や発達障害、鬱病と症状が似ているので混在されていました、HSPは病気ではないので「自殺願望」は稀薄です。

「日本版HSP尺度(HSPS-J19)」というものがあります。
HSP目安チェックリスト
 ・大きな音や雑然とした光景のような強い刺激が不快で、煩わしいと感じる。
 ・忙しい日々が続くと、暗い部屋やベッドなどのプライバシーが得られる場所に逃げ込みたくなる。
 ・他人の気分に左右されてしまう。
 ・時間内でしなければならない事が多いと、動転してしまう。
 ・生活や環境に変化があると混乱してしまう。
 ・子どもの頃、親や教師から「内気だ」や「敏感だ」と見られていた。
 ・美術や音楽、芸術に深く感動する。
 ・繊細な香りや味、音楽や音が好き。
 ・たくさんのことを一度に頼まれるとイライラする。
 ・ビクッとしやすい。

何個以上当てはまるとHSPというものではありません。
しかしながら、HSPの方は繊細さがマックスになると、うつ病になりやすい傾向があります。繊細さや敏感さを気にかけながら生活する必要があるでしょう。

HSPの生きづらさ対処法

刺激と適度な距離で付き合う

どうしても物事に過敏に反応してしまいます。これは治ることはないのです。ですから「慣れるよ」とか「気にしない」「強くなれ」と言われても無理だということを自分自身で自覚することが大切です。自覚したら、刺激があった場合、自分が反応してしまった場合にはそのことに少し離れてみることをお勧めします。自分が居易い距離を見つけましょう。

潔く自分のために休む

とても周りのことに気遣う「繊細さん」ですから、その分、疲労も大きいです。疲れたら無理をしないで休む必要があります。他の人を気遣ってしまうことを優先しがちですが、自分自身への気遣いを優先したいものです。
休養が充分にできたら、また頑張ることができますから。

HSPの理解者に判ってもらう。

とても気の合う友人や同僚はいませんか?もしかしたらその人もHSPかもしれません。あなたの気持ちを聞いてくれ分かり共感してくれる人がいたら話をしてみましょう。また、HSPはだいぶ認知されつつありますで、心が疲れたら心理カウンセラーに話を聞いてもらうのも一つの方法です。理解者がいるといないとでは、生き易さは大きく違ってきます。話を聞いてもらうのは回復への早道です。

まとめ

HSPは個性です。けれどもまだまだ認知度は低く、繊細さんは生活をしている中で生きつらさを感じ、悩んでしまうことが多くあると思います。「人は人、自分は自分」と言い聞かせて、是非一番に自分に敏感になってもらいたいと思います。かくゆう私も十分HSPにあてはまります。HSPを知ってから少し生き易くなりました。少し役に立てたらと思います。

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